弁護士費用について*1

 弁護士費用について、みなさんはどのくらいかかるか、ご存じでしょうか。
 ときどき、「弁護士を頼むのはいいけれど、費用がいっぱいかかって結局その費用で相手からもらった額はみんななくなってしまうよ」などという話を耳にすることがあります。
 このような話は、少し大げさです。
 弁護士費用についてご説明しましょう。

1 着手金と成功報酬
 まず、弁護士費用には着手金といって事件を受任する最初の時に頂く費用と、成功報酬といって、事件が終わった際にその成果に応じて頂く費用の2つがあります。では、この費用はどうやって決まっていくのでしょう。
2 一般事件の場合
(1)基準となる額
 弁護士の費用というのは、「争いとなっている額」を基準として決まります。
 例えば、Aさんは、ある交通事故の損害賠償額としてB保険会社から1000万円の提示を受けたとします。Aさんは、その額では不満なので弁護士に頼むこととしました。弁護士は、2000万円が適切な賠償額と考え、その額を支払うようB保険会社と交渉し、2000万円を得ることに成功したとします。
 この場合、もともとの1000万円(争いのない額)については弁護士費用の対象となりません。
弁護士費用の対象となるのは、この争いのない1000万円を引いた残りの1000万円(2000万円−1000万円=1000万円)です。
 この1000万円(つまり、増える額)に対し、着手金、成功報酬が計算されることになります。


 なお、相手方が支払を全面的に争っているような場合は、争いのない額は0円となりますので、上の例でいえば報酬の対象となる部分は2000万円となります。
(2)報酬額の計算
 弁護士会の報酬基準規定は

経済的利益の額 着手金 報酬額
300万円以下の部分 8% 16%
300万円を超え3000万円以下の部分 5% 10%
3000万円を超え3億円以下の部分 3% 6%
3億円を超える部分 2% 4%

となっています。
 (1)の例で計算すると(争いのある額1000万円の場合)
着手金は、59万円(300万×8%+700万×5%)
成功報酬は、118万円(300万×16%+700万×10%)
合計177万円となります。
 つまり、Aさんは、弁護士を頼むことにより、1000万円多く損害賠償を得ることができ、それに対する報酬は着手金・成功報酬あわせても177万円なので、差引833万円得をしたことになります。
  【まとめ】
1.) Aさんが弁護士を頼まなかった場合
   得る額は 1000万円

2.) Aさんが弁護士を頼んだ場合
   得る額は 1833万円

 つまり、弁護士を頼んだ方が手元に多くお金を得ることができます。
3 支払方法・分割払いや後日精算も可能
 弁護士に依頼したくとも、費用が払えないと思ってためらわれている方も多いと思います。特に破産・債務整理等の場合、まとまったお金がないのが普通でしょうし、交通事故・医療過誤・離婚などでも損害賠償金がとれれば払えるけど、今はお金がないという方もおられるでしょう。しかし、弁護士を頼まなかったばかりにみすみす損をしている方が多いのも事実です。
 そこで、当事務所では、その方の資力や事件の種類によって、(1)多数回の分割払い(破産等)や(2)着手金の内一部のみを先に支払って頂いて残りは成功した際に精算して頂く(交通事故・医療過誤等)(3)法律扶助*2(離婚等全般)というお支払方法も取り入れていますのでお気軽にご相談下さい。
 また、破産や債務整理の場合は、過払金請求や、保険解約返戻金(これが20万円以上あれば解約して債権者に配分しなければならないので、先に弁護士費用に充当しないと損をする場合があります)・不動産売却代金・売掛金などからまかなえる場合が多いので、あまり心配せずにまずはご相談して下さい。
 
*1 このページの説明は、あくまで当事務所の考え方です。弁護士によって考え方が異なる場合がありますので、ご自分が相談される弁護士に確認して下さい。

*2 法律扶助協会が弁護士費用を立替払いしてくれ、依頼者は法律扶助協会に月々一定額を分割払いしていくという公的制度。訴訟が終わるまで返還開始を猶予する制度もあります(扶助協会が決める事項です)。ただし、資力(財産)が一定額以上あると使えません)。

 

(法律マニュアルは「弁護士も聞きたい法律相談」より引用・一部内容を訂正して掲載しております。)

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-ライトハウス法律事務所-
弁護士 青山雅幸 (静岡県弁護士会所属)
弁護士 増田陽子 (静岡県弁護士会所属)

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