(1)基準となる額
弁護士の費用というのは、「争いとなっている額」を基準として決まります。
例えば、Aさんは、ある交通事故の損害賠償額としてB保険会社から1000万円の提示を受けたとします。Aさんは、その額では不満なので弁護士に頼むこととしました。弁護士は、2000万円が適切な賠償額と考え、その額を支払うようB保険会社と交渉し、2000万円を得ることに成功したとします。
この場合、もともとの1000万円(争いのない額)については弁護士費用の対象となりません。
弁護士費用の対象となるのは、この争いのない1000万円を引いた残りの1000万円(2000万円−1000万円=1000万円)です。
この1000万円(つまり、増える額)に対し、着手金、成功報酬が計算されることになります。
なお、相手方が支払を全面的に争っているような場合は、争いのない額は0円となりますので、上の例でいえば報酬の対象となる部分は2000万円となります。
(2)報酬額の計算
弁護士会の報酬基準規定は
| 経済的利益の額 |
着手金 |
報酬額 |
| 300万円以下の部分 |
8% |
16% |
| 300万円を超え3000万円以下の部分 |
5% |
10% |
| 3000万円を超え3億円以下の部分 |
3% |
6% |
| 3億円を超える部分 |
2% |
4% |
となっています。
(1)の例で計算すると(争いのある額1000万円の場合)
着手金は、59万円(300万×8%+700万×5%)
成功報酬は、118万円(300万×16%+700万×10%)
合計177万円となります。
つまり、Aさんは、弁護士を頼むことにより、1000万円多く損害賠償を得ることができ、それに対する報酬は着手金・成功報酬あわせても177万円なので、差引833万円得をしたことになります。
【まとめ】
1.) Aさんが弁護士を頼まなかった場合 得る額は 1000万円
2.) Aさんが弁護士を頼んだ場合 得る額は 1833万円 |
つまり、弁護士を頼んだ方が手元に多くお金を得ることができます。