空き巣、自動車盗などの財産被害や、痴漢、強制わいせつなどの性被害。さらには傷害、殺人などの身体生命被害まで。一生を生きていく間に犯罪の被害にあわないで済めばそれにこしたことはありません。
しかし、不幸にしてこれらの犯罪に巻き込まれてしまったらどうしたらいいのでしょうか。
警察への届け出

 あたりまえのようですが、まずは警察に届け出るのが第一歩です。
 加害者が顔見知りだったりすると、「おおげさにすると後で仕返しされるのが怖い。」などといって、警察に届け出るのをためらう人がいますが、これは大間違いです。

 相手の立場にたって考えればすぐわかるのですが、なにか悪いことをしても被害者が黙っていればどんどんやることはエスカレートします。
 つい最近も5000万円ものお金を少年が脅し取ったという事件がありましたがこれなどはやることがエスカレートしていった典型的な事案です。
 逆に、なにかしたらすぐに警察にいわれる、とわかったら加害者も逮捕されたりするのは怖いわけですからあまり極端なことは控えるようになります。 ストーカー関連の事件であれば特に早い段階で警察に相談するなどして、自分たちだけの関係から「公の」場に話を移してください。

静岡犯罪被害者支援センター

 警察に届け出ても熱心に活動してくれなかったりした場合はどうしたらいいでしょうか。
 そんなときは静岡犯罪被害者支援センター(054―209―5533)に電話してみてください。
犯罪被害者の方の相談に乗るための専門的訓練を受けた相談員が、ていねいに相談に応じてくれます。
警察の対応について相談してもいいでしょうし、カウンセラー、精神科医、犯罪被害者支援弁護士の紹介も行っていますので、遠慮せずに相談してみてください。
静岡県弁護士会犯罪被害者支援対策委員会

 静岡県弁護士会では全国に先駆けて犯罪被害者支援対策委員会を設置し、犯罪被害者への支援を積極的に行っています。
加害者への対処の仕方、マスコミ対応、わかりにくい刑事や民事の裁判手続きの説明、加害者への損害賠償請求まで、出来る限りのご相談に応じています。初回の相談は無料となっていますので、静岡県弁護士会(http://www.s-bengoshikai.com)に連絡してください。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)

 犯罪被害によって肉親を失うなど大きな衝撃を受けてしまうと、しばらくたってから、何に対しても意欲がわかない、外へでるのが怖い、感情を表に出せないなど、さまざまな症状がでることがあります。

 これらはPTSDと呼ばれ、地下鉄サリン事件の被害者や、阪神大震災の被災者の方々も苦しめられていることがマスコミで報道されました。
死亡直後は葬儀の手配などに追われ、本人も気づかないのですが、少したって落ち着いてから症状がはっきり出てくる方もおられるようです。
 また、家族は症状の違いや程度の差はあれ同じような衝撃を受け、PTSDにかかっているわけですから、お互いが支えにならず、むしろ傷つけあってしまう場合もあり、ひどい場合には家庭崩壊にまで至る例もみられます。
自分や家族の様子がおかしいなと思ったら、早めに精神科医を受診してください。

 このPTSDは日本で取り上げられるようになってからまだ日が浅いため、精神科医によって、理解や援助の仕方に差異もあるようです。
 先に書いたとおり、犯罪被害者支援センターでは、PTSDについて経験豊かな精神科医も紹介していますのでぜひ問い合わせをしてみてください。  
 

(法律マニュアルは「弁護士も聞きたい法律相談」より引用・一部内容を訂正して掲載しております。)

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弁護士 青山雅幸 (静岡県弁護士会所属)
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